研究業績

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研究内容

実験的アプローチと疫学的アプローチを用いて、環境汚染物質の健康影響を総合的に評価

当研究室では、主に「大気汚染物質の健康影響に関する研究」、「環境化学物質の健康影響に関する研究」、「健康影響の低減をめざす環境医工学的研究」、「環境疫学手法を用いた研究」を行っています。

キーワード
環境汚染物質、健康影響、実験的研究、疫学的研究、アレルギー、免疫、抗原提示細胞、気道上皮細胞

▼大気汚染物質の健康影響に関する研究

【実験的アプローチ】
大気汚染物質には種々の成分が含まれますが、健康影響を規定する要因は明らかにされていません。一方、大気汚染物質の健康影響は、疫学的にも実験的にもアレルギー疾患や呼吸器疾患を有する集団に発現しやすいことが知られています。そこで、微小粒子・エアロゾル、黄砂、及びそれらに含まれる芳香族炭化水素や金属 などの大気汚染物質構成成分の健康影響について、呼吸器系、免疫・アレルギー系を中心に実験的に評価するとともに、影響発現機構を明らかにします。

【疫学的アプローチ】
微小粒子状物質をはじめとする大気汚染物質や、近年関心が高まっている黄砂や越境大気汚染物質が人の集団に及ぼす健康影響について、環境測定データと種々の健康影響指標のデータを用いることにより定量的に評価します。

▼環境化学物質の健康影響に関する研究

環境化学物質は日々増加し、日常生活の場にも蔓延しています。以前に比較し、高毒性物質の大量曝露による健康影響発現に関する危惧は減じていますが、低毒性物質の微量曝露による健康影響は必ずしも明らかにされていません。そこで、難燃剤や可塑剤等、ありふれた環境化学物質の健康影響を、呼吸器系、免疫・アレルギー系を中心に実験的に評価します。また、影響発現機構の解明をめざします。

▼健康影響の低減をめざす環境医工学的研究

 環境汚染物質の健康影響を低減するためには、発生源に対する対策と共に発生後の環境医工学的対策も有効と考えられます。一般環境に存在し、近年その健康影響が大きな社会問題となっている花粉等のアレルゲンや環境汚染物質を対象とし、環境医工学的にその影響を低減する試みについて検討します。

▼環境疫学手法を用いた研究

 環境中の様々な因子が健康に及ぼすリスクを評価するためには、実際に生活している人々が、一般環境において曝露された場合の結果として生じる健康事象の分布や頻度について評価する環境疫学研究が重要です。環境疫学研究では、適正な曝露評価や、曝露と健康影響の関連を定量的に評価する統計手法を検討して、環境因子が疾患の発生や症状に及ぼす影響について定量的に評価するとともに、環境因子の影響を受けやすい集団(高感受性集団)についても明らかにします。

研究室の設備

環境衛生学講座で主に使用している実験装置・設備を紹介しています。

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